
01. 高速でスマート


パワフルなエンジン
FC 450のエンジンは、高度なエンジニアリング技術を利用して最大の性能を発揮するように設計されています。2023モデルのエンジンはさらに軽量化され、わずか26.8 kgとなっています。また、2度後方に傾斜したことでさらに質量集中化に貢献したことでハンドル操作性が強化され、シャシーからのアンチスクワット挙動が大幅に改善されました。エンジンケースにメンテナンスマーカーが追加されたことにより、FC 450エンジンのメンテナンスが以前のモデルに比べて容易になりました。

シリンダーヘッド
SOHCシリンダーヘッドは設計が新しくなり、カムシャフトを可能な限り重心に近く配置したことにより、非常にコンパクトとなり、ハンドル操作と俊敏性を大幅に向上しました。新しく耐久性が向上した微小穿孔カムチェーンが低摩擦チェーンガイド上に配置され、効率を最適化し、信頼性を向上する一方、単一のオイルスプレージェットが効果的な冷却を提供します。ロッカーアームにより駆動される軽量バルブは、正確なトルク量とスロットルレスポンスを提供するため、タイミングが特別に設計されています。

シリンダーとピストン
軽量アルミニウム製のシリンダーは、口径が95 mm、ストロークが63.4 mmとなっており、これは疑いようのない工学的傑作と言えます。その中には、アルマイト加工された環状溝のあるCP製ボックスインボックスデザインのピストンが格納されています。耐久性が向上し、メンテナンス間隔が長くなった一方、その重量はわずか327 gです。性能を向上するため、圧縮比が13.1:1となり、驚くべきピークパワーを提供するため、FC 450は確実にレースの先頭を走ることができます。

クランクシャフト
クランクシャフトは、軽く、機敏なハンドリング感覚を生み出すよう、理想的な重心で回転質量を利用するように特別に配置されています。クランクシャフトが生み出す慣性力は、パワフルな450 ccエンジンから最適なトラクションと走行能力を引き出すために、慎重に計算されています。プレーンビッグエンドベアリングと圧入された2つのベアリングシェルにより、最高の信頼性と耐久性を実現したほか、90時間というメンテナンス間隔を保証しています。

クランクケース
FC 450のクランクケースは、質量集中化を最適化した設計となっており、シャフトとエンジン内部コンポーネントを完璧な位置に配置し、最高のハンドル操作性を実現しています。高圧鋳造生産プロセスによって製造されているため、卓越した強度の薄壁をを最小重量で提供します。

DDSクラッチ
FC 450には、従来のコイルスプリングに代わって1枚のスチール製ダイヤフラムプレッシャープレートを含む減衰ダイヤフラムスチールプレートが採用されています。トラクションと耐久性向上のために、ダンピングシステムを内蔵しています。クラッチドラムは、ワンピース構造のCNC加工スチール製コンポーネントで、2023モデルでは新しいトランスミッションを格納するように改良されました。また、薄いスチール製ライナーの使用は継続され、エンジンの小型化に寄与しています。

トランスミッション
Pankl Racing Systemsによって製造された5速トランスミッションは、最適化された実証済みのモトクロス特有ギアレシオ(29:72)を採用しつつ、非常に軽量かつ高い耐久性を誇ります。シフトシャフトの設計が変更され、ギア変更に必要な力が軽減されました。シフトドラムに統合された新しいQuickshifterセンサーは、マップ・セレクト・スイッチのQSマークの付いたボタンを押すことで起動できるため、シームレスなアップシフトへの切り替えに貢献しています。


パワフルなエンジン



シリンダーヘッド



シリンダーとピストン



クランクシャフト



クランクケース



DDSクラッチ



トランスミッション
